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ルビフル大賞2026 受賞作品発表!

インタビュー

2026/06/02

ルビフル大賞は、「ルビ(ふりがな)があるからこそ届いた一冊いっさつ」をたたえる賞です。ルビは、漢字につまずくことなく本の世界に入り続けられるかどうかの読書体験を支えています。 ルビは本をより多くの人に届けるための大事な仕掛けですが、ルビが多い本という観点で集められた分類はありません。 皆様からの公募を経て、ルビ財団・審査員の審査を経て選ばれた10冊を発表します。
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1. ルビフル大賞とは

ルビフル大賞は、「ルビ(ふりがな)があるからこそ届いた一冊いっさつ」をたたえる賞です。

本を読むうえでの難しさは、内容そのものだけでなく、「漢字が読めない」ことにもあります。ルビはそうした障壁を取り除き、読書を多くの人にひらいてくれます。

本賞では、多くの人に本を届ける仕掛けとしての「ルビ」に着目します。通常はルビが多く振られないような内容でも、比較的多くのルビが振られ、多くの人に届けようとしている本に光を当てていきます。

ルビによって読書のハードルが下がることで、本来その作品が持つ知識、経験、物語が、これまで本に届きにくかった読者にもひらかれていく。

ルビフル大賞は、本がより多くの読者に届く可能性をひらくため、「ルビを多く振る本」をたたえその取り組みを広げることを目指しています。

対象とするジャンルは限定せず、小説、エッセイ、ノンフィクション、実用書、科学書、図鑑など、さまざまな分野の本を含みます。

話題性や売上規模の大小にかかわらず、ルビによって「読める人」が広がっているかどうかを、重要な視点の一つとして捉えています。

2. 対象となる作品

ルビフル大賞2026では、以下の観点をもとに書籍作品を対象とします。

  • 日本語で書かれた書籍作品
  • 文学、エッセイ、ノンフィクション、実用書、科学書など、ジャンルは問わない
  • 2025ねん4がつ~2026ねん3がつに刊行された本
  • ルビが多く振られている(固有名詞や常用外漢字のみにルビが振られているものは多いとみなしません)
  • 通常よりも多くルビが振られた本で、その工夫が読者の理解や読み進めやすさに影響していると考えられる作品
  • ルビがあって当たり前の絵本や児童書は原則対象外です。
    • ただし、以下に当てはまる書籍は対象とします。
      • 大人向け・一般向けの高度な内容について子どもでも読めるようにジュニア版もしくは子どもにも広げる目的で発行されている書籍
      • 児童書や絵本でも、一般の読者への広がりを持って受け入れられている本
  • 出版部数が著しく少なく、増刷不可・入手困難な書籍や、電子書籍のみで紙媒体の本が出ていない書籍は除きます。

ジャンルやテーマ、売上規模の大小は問いません。通常そのジャンルの本が想定されるよりもルビが多く振られており、より多くの読者に届けようとしているかどうかを基準とします。

なお、本賞の趣旨と大きく異なると判断される作品については、一次審査において対象外とする場合があります。

種類

ルビフル大賞2026では、以下の賞を設けました

  • ルビフル大賞(大賞作品):10冊
  • 大賞の中からさらに以下を選出
    • グランプリ:2冊
    • 審査員特別賞:2冊

グランプリ

みんなの「読める」をデザインしたい わたしは書体デザイナー

  • 著者:高田たかた裕美
  • 出版社:株式会社Gakken
  • 発売:2025年11がつ

<審査員コメント>

「『読める』とは何かを正面から扱っている点で、ルビフル大賞の思想に非常に合っている作品だと感じました。ルビや書体の工夫が、単なる装飾や補助ではなく、『誰にとっても読みやすくするための設計』として機能している点が印象的でした。」

「書体もルビも『読むことが苦手な人をどう切り捨てないか』という発想がその根幹にあるという意味で、題材と本のつくりが高いレベルで結びついている。読者は読み進めるうちに『本を読むこと』自体についてメタ的に思索を深めることになる、他の本にはない唯一無二の効能を評価したい。」

「読書障害のある人にも読みやすいフォントがあることを知る貴重な機会になります。フォントという身近なテーマをきっかけに、他の分野における多様性についても考えを広げられる内容だと思います。」

 

ハンディ版 それ犯罪かもしれない図鑑

  • 監修:小島洋祐
  • 絵:小豆こまめだるま
  • 出版社:金の星社
  • 発売:2025年9がつ

<審査員コメント>

「企画と編集が秀逸。イラストと見出しだけで最低限の結論を得られ、付加的な解説文も総ルビとすることで読むモチベーションを上げる。誰もが身近に感じられるケースの選定、ページをめくると答えが出てくる設計など、編集のはからいが細部にまで行き渡っていて、どんな人にも読むことを諦めさせない気概を感じました。」

「『犯罪』というものを、年齢で分けていない一冊いっさつ。難しい法律用語ではなく、日常の言葉で『これはどうだろう』と問いかけてくれる。子どもか大人か、性別や背景に関係なく『知ることができる場所』をつくっているところが、とても大切だと感じました。」

「法律や犯罪に関する知識は、子どもにとって大切でありながら、漢字や専門的な言葉の多さによって近づきにくい分野です。本書のルビは単なる読みやすさのためだけでなく、子どもが社会のルールや自分の行動について考えるための入口として機能している点を高く評価しました。」

 

審査員特別賞

下積み図鑑:すごい人は無名のとき何をしていたのか?

  • 著者:真山知幸 
  • 出版社:笠間書院
  • 発売:2025年11がつ

<審査員コメント>

「偉人伝という一見子どもにも親しみやすそうなジャンルに、実は語彙の難しさや読みづらさがあることが多い。本書は総ルビによって、子どもが自分の力で読み進めやすい本になっており、輝かしい成功だけでなく『無名だった時期』『うまくいかなかった時期』に焦点を当てている点も印象的でした。」

「『すごい人』を書いているようで、実際には『すごくない時間』を丁寧に集めている一冊。総ルビによって、読むことに少しハードルを感じている人でも手に取れる。すごい人の話を限られた読者のものにしない、という姿勢を感じました。」

「子どもから大人まで楽しめる人生の教科書的な本。この手の本はルビ多めで出ることはあっても総ルビで出すのは珍しく、総ルビでつくってくれたことを称賛したいと思いました。」

 

最新研究で迫る 生き物の生態図鑑

  • 著者:きのしたちひろ
  • 出版社:笠間書院
  • 発売:2025年5がつ

<審査員コメント>

「内容は高度で大人が読んで面白い。実際についつい読み込んでしまう魅力があり、その上、手書きで総ルビという力作です。」

「多種多様な生き物の生態が、研究内容とともに丁寧にまとめられており、大人にとっても大変勉強になる作品。総ルビであることから、子どもから大人まで幅広い読者に親しまれる構成になっています。」

「博士号を持つイラストレータによる科学論文に基づいた生き物の生態をすべて手書きで図解した力作です。大人が読んでも楽しい本格派ですが、子どもも興味を持つだろう切り口が豊富。生き物との接点が減りがちな都会人こそ、さまざまな生き物について楽しく知り、同じ生態系に生きるもの同士であるという認識を持てたら素敵なことだなと思います。手書きかつ総ルビの力作に拍手。」

ルビフル大賞

2025年に出版された本から、10作品を大賞として選出しました。
グランプリ作品・審査員特別賞はルビフル大賞受賞作品から選ばれます。

ルビフル大賞2026 大賞作品

こども冠婚葬祭 親子で学ぶ日本の伝統行事と儀式の作法

  • 著者:一条真也しんや
  • 出版社:株式会社昭文社
  • 発売:2026年1がつ
<選出理由>

この数十年に及ぶデジタル化の流れの中で、効率化・生産性が過度に重視され、日本古来の伝統や儀式などが効率の悪いものだと感じる人が増えてしまったかもしれません。そんな中、儀礼の代表的なものとして冠婚葬祭の基本知識を子どもでもわかるようにまとめた本書の価値は高いと思います。一見、子ども向けに良いかも、と手に取った大人が、つい「あ、自分も知らないかも」の連続。親子で学びたいテーマだからこそ総ルビがふさわしい。

ニャートン ネコの科学

  • 出版社:株式会社ニュートン
  • 発売:2026年2がつ
<選出理由>

ニュートンが出すネコの科学、その名もニャートン!この時点で、タイトル勝ちしている本書は、総ルビで出版されているニュートン別冊ムックシリーズからも登場しました。普段科学の本を読まない人でも、ネコ好きや動物好きという入口から、ネコの心理や認知、遺伝子、栄養学などのコンテンツで科学の入口に誘います。ニュートンを読んだことがない人にもニュートンを読ませる可能性のある本書が総ルビであることは本当に素晴らしいと思います。

忍者の技術解剖図鑑

  • 著者:習志野青龍くつ
  • 出版社:エクスナレッジ
  • 発売:2025年8がつ
<選出理由>

子どもの頃に何となく忍者に憧れた、もしくは興味を持った人も多いかもしれません。そんな忍者について私たちはあまりちゃんと理解していないことも多いものです。忍者に関する知識は現代にも役に立つというコンセプトのもと、実践的な知恵や道具・技術について解説した本です。総ルビで図解も多いので、子どもから大人、そして時代劇好きのお年寄りまで楽しめる世代を超えて楽しめる本だと思います。

ポケモン生態図鑑

  • 著者:株式会社ポケモン
  • 出版社:株式会社小学館
  • 発売:2025年6がつ
<選出理由>

博士号を持つイラストレータによる科学論文に基づいた生き物の生態をすべて手書きで図解した力作です。大人が読んでも楽しい本格派ですが、子どもも興味を持つだろう切り口が豊富。生き物との接点が減りがちな都会人こそ、さまざまな生き物について楽しく知り、同じ生態系に生きるもの同士であるという認識を持てたら素敵なことだなと思います。手書きかつ総ルビの力作に拍手。

漫画 きみのお金は誰のため: ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」

  • 著・イラスト:吉岡味二番あじにばん
  • 原作:田内学
  • 出版社:株式会社Gakken
  • 発売:2025年11がつ
<選出理由>

お金とは何か?社会の仕組みはどうなっているのか?素朴な疑問だからこそ、大人も学びたいテーマです。本書は30万部を超えるベストセラー原作を漫画化したもの。漫画だからこそ普段本を読まない人にも読みやすく、かつ総ルビなので誰でも読めるのがとても良いです。金融や経済について知るための本で総ルビの本かつ楽しく読める物語(漫画)は貴重です。

和のなるほど図鑑

  • 著者:みっけ
  • 出版社:株式会社インプレス
  • 発売:2025年12がつ
<選出理由>
日本語や暦、伝統芸能、和装、武道など、和にまつわる雑学知識を図鑑的に紹介する本です。読んでみると知らないことや何となく知っているだけのことでちゃんと知らなかったことが多いことに驚かされます。読みにくい漢字の多くにはルビがあり、和の伝統を学ぶにはルビが必須であることを実感できる本です。

ルビフル大賞2026 審査

ルビフル大賞2026審査敬称

  • 浅川智恵子 (日本科学未来館 館長、IBMフェロー)
  • 稲田豊史とよし (ノンフィクションライター/編集者)
  • 笹沼颯太そうた(株式会社Yondemy 代表)
  • サヘル・ローズ (表現者)
  • 松本 おおき (一般財団法人ルビ財団 ファウンダー/評議員)
  • 伊藤 豊 (一般財団法人ルビ財団 代表理事)

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